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 女性が自分の体についての理解を深め、美容と健康について学ぶセミナー「ビューティー・カレッジ´18春−負けない女性(ひと)の〝美〟学−」が3月5日、OIT梅田タワー常翔ホール(大阪市北区)で開催されました。メインゲストにモデルの富岡佳子さんを迎え、栄養学や食品基礎科学、メイクの各専門家と、内外面ともに美しく輝き続ける女性であるための秘訣(ひけつ)などについて意見を交わしました。参加者はメモを取るなど、熱心に耳を傾けていました。

主催/読売新聞大阪本社広告局 協賛/旭松食品、神明 協力/シオノギヘルスケア、東映、関西テレビ放送

第1部美と健康の教室

〝見た目〟は健康管理から

 美しさに欠かせないのは、正しい生活習慣が作る健康な体と、正しいメイクアップ技術。第1部では、メイクアップアーティストの飯田恭子さんと富岡さんが、きれいであり続けるための心がけや実際のメイクで実践していることを紹介。神戸女学院大学教授の高岡素子先生から美肌と腸の関係についての研究結果が報告されました。

毛利(敬称略)年齢を重ねつつその年代の美しさを体現している富岡さんに、「きれいの秘訣」をうかがいます。

富岡 日常生活の中で大切にしているのは運動と正しい食事です。食事をきちんととっていれば、ある程度美しく体形維持ができると思います。50歳を目前に、久しぶりにジムにも入会しました。

毛利 運動といっても何をすればいいのか迷いますね。

富岡 自分がすてきだと思う人のリサーチをします。マラソン、テニス、サーフィンをやっている人の体が好きで、それは有酸素運動や体幹強化だと気づきました。大きな筋肉は下半身にあるので、下半身から鍛えるのがいいでしょう。

毛利 高岡先生は腸と美肌の関係について研究されています。美肌を作るために、生活習慣で気をつけるべきことを教えてください。

高岡 質のよい睡眠、ストレスをためない、腸内環境をよい状態に保つ、寝る前に必ず化粧を落とす、肌の表層を保護しバリア機能を高める、禁煙の六つです。腸内には多くの菌がいますが、有用菌が増えると摂取した食物から栄養成分をしっかり肌に供給できます。

毛利 実際の研究をご紹介ください。

高岡 発酵食品の甘酒を継続飲用した場合の効果について検証しました。被験者に寝る前に4週間飲んでもらった結果、肌のキメ密度、バリア機能が上昇しました。また、腸内の有用菌の産生する短鎖(たんさ)脂肪酸の増加も確認されました。有用菌は、肌に影響する物質を産生していることが分かっています。さらに有用菌は栄養成分を利用する効率が高いです。

メイクは人生を楽しむ最高の武器

毛利 普段のメイクはどうされていますか。

富岡 ベースに時間をかけます。化粧水をたっぷり含ませたコットンを顔に貼ったまま少し置いて、乾燥が気になるところは少し保湿クリームをプラスします。

飯田 家事をしながらできるコットンパックはいいですね。

富岡 カジュアルな服が多いので仕上げはナチュラルに。コンシーラーやファンデーションは自分の肌からワントーン下げると、小顔効果もありますし、ファッションにもすんなりなじみます。

飯田 若づくりとは違って、段階を踏んできちんとメイクすれば自然と若返ってみえます。トライする気持ちが大切です。たとえば今、オイル化粧品はすごく進化しています。皆さんも取り入れてはいかがでしょう。

毛利 ライフスタイルで心がけていることはありますか。

富岡 仕事と私生活のバランスですね。子供ができて考え方が変わりました。仕事には常に120%で臨みたいけど、それでは子育てがうまくいかない。8分目にして何が起こっても大丈夫なようにスペースを作るようにしています。余裕があれば、浮き沈みなく安定して仕事にも取り組めます。

毛利 最後に会場の皆さんへのエールをお願いします。

高岡 科学的根拠がないような情報が世の中に出回っています。正しい取捨選択を心がけてください。

飯田 流行というのは興味を持って楽しむということです。女性はメイクを楽しんだほうが得ですよ。

富岡 まずは「こうなりたい」とイメージしてください。そうすると新たな選択肢が生まれます。ゆとりのできる50歳代は、様々なことに取り組む最良の時期だと思います。

第2部美と知性の教室

美しい女性こそ〝食〟にこだわる

 第2部では、ワンランク上の「知的美人」を目指して、栄養学的観点から食事と美容、健康をテーマに京都光華女子大学教授の廣田孝子先生と富岡さんが対談しました。(敬称略)

毛利 富岡さんは母親、主婦、モデルとして活躍されていますが、普段はどのような食事をされていますか。

富岡 バランスよく食べることを心がけています。薬と同じように、食べ物にも良い作用があれば必ず悪い作用もあると思うので。

毛利 栄養素などは気にしますか。

富岡 ダイエットに成功した人や美しいと思う人の話を参考に、大豆製品やカリウムの多いものを意識しています。カフェラテをソイラテに替えるなど簡単なことですが。食物繊維、脂肪分、発酵食品など、良いといわれているものをまんべんなく食べた方がよいので、豚汁やヒジキと大豆の煮物などをよく作ります。

毛利 健康や美容情報が氾濫していて選ぶのが難しいです。

廣田 テレビや雑誌でこの食材がいいと紹介されると、すぐに売り切れる。信じていいかどうか、冷静な判断をしたいものですね。
 さて、新陳代謝をよくするのに一番簡単なのは運動と食事。栄養素でいうと、毎日刺激にさらされる肌の抵抗力を高めるのは、ビタミンA。加えて体をさびさせないフラボノイド、ポリフェノールが役に立ちます。バラ色の肌はヘモグロビン。材料は鉄ですね。豊かな表情は魅力的な顔の条件ですが、顔の筋肉は50種類もあります。筋肉に必要なコラーゲンがアミノ酸から作られるときには、ビタミンC、銅が必要です。そして口元・目元を美しく保つには皮脂をきちんと調整するビタミンB2、B6、そして、亜鉛も必要です。

富岡 亜鉛が足りないと味覚障害、毛髪の荒れ、傷口が治りにくいなど様々な問題が起こりますよね。

毛利 美しさに必要なたくさんの栄養素ですが、どういった食材で摂(と)れるのでしょうか。

廣田 まず良質の、食事からしか摂れない必須アミノ酸を含む食物が重要です。たんぱく質の栄養価を示す指標がありますが、肉、魚、卵、牛乳、大豆は高い。大豆はそのままだと調理しにくいので、たとえば「こうや豆腐」などをうまく組み合わせましょう。「お肌のビタミン」といわれるB群は、ナッツ類、カボチャ、赤ピーマンに多いです。

富岡 ナッツは脂質が多いので太るイメージがあるのですが。

廣田 ミックスナッツをちょっと食べるといいですよ。次に、紫外線やたばこの害から守ってくれる抗酸化ビタミンA、C、E(三つをまとめて通称〝エース〟と呼びます)。ビタミンAは、肉類、ニンジン、ピーマンなど緑黄色野菜のみならず、実は海苔(のり)にも多いです。海苔はビタミン、ミネラルが多く含まれカロリーが低い優秀な食材。ビタミンCはキウイ、イチゴなど果物・野菜類に、ビタミンEはカボチャ、サツマイモ、魚に多く含まれます。

富岡 様々な栄養素が含まれるカボチャはいいですね。あと果物。一度にまとめて摂らず、こまめに摂るようにしています。

廣田 色のついた野菜や果物には私たちを若々しくしてくれる抗酸化作用を持つポリフェノール、フラボノイド類が入っていますが、日本人の果物の摂取量は少ない傾向があります。細かいことはあまり気にせず、良質な食品を摂るよう心がけましょう。偏らないこと、続けることが大切です。