なすには長なすをはじめ、卵形の米なす、丸い形の丸なすなどいくつかの種類があります。また、色も紫色だけでなく、緑色や白いものもあります。最もポピュラーなのは千両なすです。

 なすの特徴はつややかな紫色の皮ですが、これはナスニンとヒアシンというアントシアン系の色素で、ポリフェノールの一種です。強い抗酸化作用があり、特に目の疲労回復や、目の機能のサポートに効果があると言われています。また、体内の活性酸素の働きを抑え、動脈硬化や老化防止、抗がん効果も期待できます。

 なすはアクが強く、切ってしばらくすると変色しますが、これもクロロゲン酸という抗酸化物質の働きによるものです。

 変色を防ぐために水にさらす場合、ナスニンやクロロゲン酸が溶け出すのを抑えるため、短時間でサッと済ませます。また、油を使う調理で表面をコーティングするとこれらの損失を減らすことができますが、なすは実の部分がスポンジ状なので、油を大量に吸収します。揚げ物にする場合は、エネルギー過多にならないよう、食べすぎに注意しましょう。

 そのほか、抗酸化作用のあるβ(ベータ)カロテンや、カリウムも豊富です。カリウムは高血圧の改善に役立ちます。

 なすはきゅうりと同じく、約9割が水分。薄く切って天日干しし、乾燥野菜にすると栄養分が凝縮され、日持ちします。うまみも増すのでおすすめです。

● ヘタがとがっていて、切り口が変色していないと鮮度がよい
● 濃い紫紺色でツヤとハリがあるものが良品
● 身に弾力があるものは新鮮

 ラップで包むかビニール袋に入れ、野菜室または冷暗所で2~3日は保存OK。火を通せば、冷凍も可能。

カレー粉

紫外線ダメージをブロックする

 なすのアントシアンとカレー粉のクルクミンには、抗酸化作用がある。合わせることで、紫外線や暑さによる肌ダメージを減らす効果が期待できる。

加熱するとうまみが増える

 加熱するとうまみ成分のグアニル酸が増える。特に、丸ごと加熱するほうが、グアニル酸の量はアップする。

油で焼くときは、様子を見ながら油を足す

 なすは油を吸いやすい。炒め物にするときは、調理油は一度に入れず、焼きながら少しずつ足すようにする。

出典:廣田孝子監修「最新決定版 食材事典」(学研 刊)