スミセイ ウエルネス セミナー カラダマネジメント術

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 元トップアスリートの「カラダマネジメント術」から健康増進のヒントを学ぶ「スミセイ ウエルネス セミナー」が10月5日、阪急うめだホール(大阪市北区)で開催されました。元新体操日本代表「フェアリージャパン」の主将として活躍した畠山愛理さんらが運動継続のコツや食事法を披露し、来場者はメモをとるなど熱心に聞き入っていました。

あいさつ健康進に役立てて

  • 小阪博司氏

 住友生命福祉文化財団は1960年に住友生命が設立し、大阪府内で子どもたちの健診を手がけたのが始まりでした。現在は、予防医学振興、福祉、音楽文化振興の3事業を展開し、福祉事業の一環の「スミセイ ウエルネス セミナー」は今年度、全国41都市で開催する予定です。「人生100年時代」といわれ、健康意識が高まっていますが、オリンピアンの皆様の健康管理術は学ぶべき点が多いかと思います。本日のセミナーが皆さまの健康増進に役立ちましたら幸いです。

小阪 博司(一般財団法人 住友生命福祉文化財団 常務理事)

トークショー新体操が教えてくれたこと

  • 畠山愛理氏

分らしく、背伸びせず

 幼い頃から活発で、母は新体操や水泳、バスケットボールなど、いろいろな体験に連れて行ってくれました。その中で、曲に合わせて踊る楽しさや、リボンを回す美しさに魅了され、自分から新体操をやりたいと言いました。小学1年生の時でした。

 最初は90度の開脚が精いっぱいで、入浴後に毎日、母に背中を押してもらいながら、柔軟運動を繰り返しました。痛くても、母とその間、いろいろな話をできるのがうれしくて、かけがえのない時間でした。練習を重ねるたび、難しいことができるようになり、手具を抱いて寝るぐらい夢中になっていきました。

 気持ちが離れかけたのは、中学2年で腰を痛めた時です。全日本大会を棄権し、コーチともうまくコミュニケーションがとれなくなりました。「やめたい」と泣きながらこぼすと、母はただ一緒に泣いてくれました。そんな母の姿と、小学校の卒業文集に書いた「オリンピックに絶対出る」という文字に背中を押され、「フェアリージャパン」のオーディションを受け、最年少で合格しました。

 選ばれて3日後には、新体操王国のロシアに旅立ちました。合宿中、レベルの高い海外選手を見て自信を失ったり、周りの目を気にし過ぎていいパフォーマンスができなくなったりと、本当の自分ではないようなもどかしさを味わいました。そこで、大切にしようと決めたのが、「自分らしく、背伸びせず」という言葉です。以来、小さな目標に全力で取り組み、達成を積み重ねていくことで、2度のオリンピック出場という夢にたどり着くことができました。

 新体操は芸術スポーツです。選手は物語の主人公になりきって、うれしさや悲しさなど様々な感情を体現します。サーカスのようなドキドキ感もあり、会場全体が選手の色に染め上げられます。ぜひ舞台を見ているような感覚で楽しんでいただきたいです。

トークセッション少しの工夫で未来が変わる ~今日から始める健康習慣~

  • スミセイ ウエルネス セミナー カラダマネジメント術
  • 鈴木ちさ氏

マイルールで運動量増やす

鈴木 ハードな練習を積み重ねてこられたと思いますが、運動を継続し、習慣化させるコツがあれば、教えてください。

畠山 書くことをお薦めします。何でもいいのでメモしておくと、変化や成長が実感でき、続けようという気になれます。引退後は、テレビを見ながらストレッチをしたり、歯を磨きながらかかとを上げ下げしたりと、日常生活でできる運動を見つけるようにしています。

岡本 現役時代はコンディションを常に意識できましたが、引退後は全く運動ができなくなりました。そこで、金村さんとトライアスロンの大会に出る目標を立てました。練習の日をあわせるなど仲間の存在が励みになり、運動習慣を復活できました。

金村 1日30分はテレビを見ながらストレッチやダンベル体操をしたり、電車内では「座ったら負け」というマイルールをつくったりして、1日の活動量をいかに増やすかを目標にしています。できた時には、自分を最大限、褒めちぎる。力がわいてきますよ。

  • 金村祐美子氏

鈴木 体をつくるという点では食事も大切です。アスリートの場合はパフォーマンスに直結するので、かなり気を使われてきたのではないでしょうか。

岡本 膝の前十字じん帯を痛めてから、けがをしないためにはバランスのいい食事が欠かせないと知り、栄養に気をつけるようになりました。67キロ級では軽い方で、当たり負けしないように激しいトレーニングは欠かせなかったので、練習や試合後は筋肉の回復を促すため、アミノ酸やたんぱく質を補う食事を心がけていました。

金村 アスリート食アドバイザーとして活動していますが、サプリメントの取りすぎで内臓を悪くした選手がいました。サプリメントは栄養素を手軽に吸収できる反面、必要以上に取ると特定の臓器に負担をかけてしまいます。食事からバランスよく摂取したほうが、様々な臓器から吸収され、ハードな練習にも耐えられる体になります。

畠山 カロリーよりも、脂質に注意するようにしています。炭水化物を抜く方がいますが、白米は脂質が低く、糖質はエネルギーに変わるので、必ず食べるようにしていました。太ったと感じたら、食事を抜くのではなく、夜の主食を植物性たんぱく質の納豆や豆腐に変えたり、脂質の少ない鶏の胸肉にしたりして、内容を見直すようにしていました。

  • 岡本依子氏

体の声に耳を傾けて

鈴木 皆さんがいかに自分の体に真剣に向き合ってきたかが伺えます。忙しくても、体の声に少し耳を傾けるだけで、行動が変わってきますよね。

金村 トップアスリートは無意識のうちに体の声を聞いています。大学院でオリンピアンの長寿命について研究していますが、若い時からの豊富な身体活動やコンディショニングを整えるための生活習慣が、その後の人生にいい影響を及ぼしているという考察結果があります。現在の行動はすべて未来につながっています。未来をつくるのは今の自分という意識が、健康長寿のカギを握っていると思います。

畠山 新体操は体重管理が必要な競技ですが、体重を落としやすい方法は一人ひとり違い、まずは自分の体質を知ることが大切です。幼い頃から食事制限をしていると、少しの量で太りやすくなり、集中力も続きません。バランスの良い食事をしっかり取ってきた選手の方がけがをしにくく、コントロールも上手です。子どもを指導する時は食事の話もしますが、お母さん世代にもぜひ興味をもっていただきたいです。

岡本 現役時代、合宿に行くトランクの半分がサプリメントという時期がありました。完璧に栄養を補っていると過信し、普段の食事がおろそかになり、気付けば不調に陥っていました。それ以来、内容もさることながら、自分のパワーになるように願いを込めて、感謝しながら食事をするようになりました。食育活動に取り組んでいますが、真剣に食事に向き合う大切さについても子どもたちに伝えていきたいです。

【主催】一般財団法人 住友生命福祉文化財団、読売新聞社
【協賛】住友生命保険相互会社 大阪団体支社
【後援】大阪府、大阪市