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読売新聞 伊東電機vol.02 画像

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 下村の一日は、本社の植物工場で育てているイチゴのチェックから始まる。苗床の湿り気、葉の色、実が付いていれば色づきや大きさ……。担当を任されて1年。栽培期間の長いイチゴは、ようやく1サイクルが終わったところだ。葉物に比べ、工場向きではないとされる実物(みもの)栽培への挑戦は、スタート地点についたばかりだ。

 伊東電機が植物工場事業に取り組むのは、培った搬送と制御の技術を生かせるからだ。温度や光の調整など必要な工程は全てコンピューターで制御するため、農業が敬遠される一因の「作業のきつさ」はない。上下にモノを運ぶ技術を生かし、狭い敷地でも棚を重ねて空間を有効利用できる。天候不順の影響を受けない植物工場は、農家や異業種からの関心が高く、導入コストに見合う収穫を得られれば、設備需要は大きいとにらむ。

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 新事業の可能性に興味を引かれ、農業知識がないまま配属を希望した。1年間はノウハウが確立されているレタス栽培で基本を学び、翌年からイチゴ栽培の主担当になった。

 工場栽培に実物が不向きとされるのは、サイズがほぼ一定のレタスなど葉物に比べ、葉の重なり方や実がなる場所がばらばらで、栽培効率が落ちるからだ。より強い光が必要なため、電気代もかかる。下村は、本を読むより実地で試してみるタイプ。反射板を苗床に立てて光の当て方を工夫したり、近隣のイチゴ農園で研修させてもらったりと、とにかく動いて栽培に取り組んだ。苦心の末に実がなったときは、飛び上がりたくなるほどうれしかった。たとえまだ小さくて、酸っぱくても。

 親しくなった農家からは、「農業は休めない」「中腰での作業がつらい」など、苦労話を聞いた。植物工場を導入してもらうには、そうした負担のない設備であることが不可欠だ。誰もが楽に、安定した収穫を望める設備となるように、栽培と並行して知恵を絞る。この試行錯誤が、農業の未来を変えると信じて。

2021年2月2日 読売新聞朝刊(大阪本社版)掲載

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下村 友妃奈
 (植物工場プラントファクトリー課)

 イチゴ栽培は小さな失敗の繰り返し。迷うことは多いけれど、初めてのことに取り組める毎日に大きなやりがいを感じています。忙しい農作業の合間に指導してくださった農家の方からは、「農業経験がない人が『やってみよう』と思ってくれることが一番うれしい」と言われ、仕事の意義を改めて強く感じました。大きくて甘いイチゴをたくさん収穫できるシステムに仕上げ、日本だけでなく世界で、伊東電機の植物工場が稼働する未来を夢見ています。

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つながる社会のプラットフォームを担う

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代表取締役 社長
伊東 徹弥  TETSUYA ITOH

 伊東電機は創業より75年、小型モーター技術をコアとし、独自のソフトウェア、ネットワーク通信技術で常に時代の先を見据えた製品開発に取り組んできました。

 当社の製品は日本国内のみならず、世界の生産・物流業界を支えるコンベアのキーコンポーネンツとして、経済産業省から『グローバルニッチトップ企業』の認定もいただき、『地域未来牽引企業』にも選出されました。持続可能な社会の実現に向けて、地域経済を牽引していくという重要な責務も担っています。独自のソフトウェアとハードウェアを融合させた技術で産業界の発展、さらには、つながる社会のプラットフォームを築きます。地域社会・国際社会の未来に向け、私たちと一緒に挑戦していきましょう。

 

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