• 中江有里さんプロフィール

――子どもと関わる仕事をめざしたきっかけは何ですか。

山本(あ) 保育所の先生に憧れて私もなりたいと思い、5歳からずっと目標にしてきました。

廣井 私は小学校4年生のときの先生の言葉がきっかけです。人前で話すのが苦手でしたが、「間違うことは恥ずかしくない。そこからまた頑張ればいい」と言われて救われました。私も先生になって、子どもたちの助けがしたい、と。

中江 子どもにとって、「先生」は社会への入り口。私は小学生のとき、遠足の絵で描いた先生の顔を「似てるね」と褒めてもらったことを印象深く覚えています。授業以外でも見てくれていると感じて、今でも忘れられないほどうれしかったですね。

 

――先生をめざして自身が成長するために、具体的にどのような取り組みをしていますか。

中洲 昨年、大学の海外保育留学制度でオーストラリアの幼稚園へ行き、2週間の実習を経験しました。日本以上に個性を大事にする保育に触れて視野が広がりましたし、一緒に遊ぶときは子どもと同じ目線に立って入っていくことが大切だと学びました。

金井 私は小学校の支援学級のサポートをしています。1年生の引き算の授業で、分からないとパニックになってしまう子を担当したとき、それまでの様子からこの子ならできると思い、「ゆっくり考えよう」と落ち着かせ、教え方を工夫したところ、問題を解くことができました。私にとっても自信につながる経験でした。

中江 座学では学べない貴重な経験ですね。先生にとって「観察力」はとても大切。個性を見極めて、1人1人に応じた対応をするのは、とても難しいことだと思います。

細見 そういう点では、地域住民らが子どもたちに食事を提供したり、共に遊んだりする「子ども食堂」も同じです。大学の先生に勧められて始めたボランティアの縁で、今では運営にも携わっています。最初は声をかけてもあまり反応してくれなかった子たちでも、様子をよく観察して、話のきっかけを作ると、次は向こうから話しかけてくれるようになりました。

山本(杏 私も大学の先生からボランティアに誘っていただき、小学生向けキャンプの運営・企画をしています。どうすれば子どもたちが楽しめるか、試行錯誤しながらプログラムを組み立てます。好奇心旺盛な子や人見知りをする子など初対面の20人ぐらいが、非日常の体験を通して協力し、成長する様子には感動を覚えます。

中江 きっと皆さんに教えてもらえる子どもたちは幸せだろうなと思います。頼もしいですね。私も色々な先生に教わる中で、恩師と思える方に数人出会うことができましたが、親と同じで先生は選べないですよね。先生もまた、教え子を選べない。そう考えると運命的な関係性だと思いますね。

――山本あずささんは絵本の読み聞かせが得意だそうですね。

  • 学生写真2

山本(あ) 大学の先生に勧められて学内のコンテストに参加しました。自信はあったのに最初の年は3位。単に読むだけではだめと感じ、先生から絵本の持ち方から、読む前からどうやって子どもを惹きつけ、どう展開するかなどをアドバイスしていただき、去年は優勝できました。

中江 幼い頃内向的だったこともあり、小さい頃から読書が好きでした。私は、「読解力」「集中力」「創造力」の三つを合わせて「読書力」と呼んでいます。自分の中にある力が、本によって引き出されるんです。読書は、他人の気持ちや自身を知ることにもつながりますし、全ての学びの基本は言葉。読み聞かせによって、ぜひ子どもたちにその種を植えてもらいたいですね。

読み聞かせの様子

――新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより、教育環境やコミュニケーションのあり方が変化しています。そうした中でも大切な事は何だと思いますか。

谷川 オープンキャンパスのスタッフとして学内を案内し、自分の体験を話す中で、マスクやフェイスシールドをしながらでも、相手の目を見て伝え、話を聞くことを心がけました。オンラインという手段もありますが、熱意など生の声でしか伝わらないものがあると感じました。

中江 コロナ禍で先行きが見えなくて不安ですが、希望を失ってはいけません。だれも答えを知らないわけだから自信を失う必要はなく、自分なりにやって、だめならやり直せばいいんです。実験を怠らず、引き返す勇気を持つことが大事で、教育にしても人間関係にしても言えることだと思っています。

――これからは知識偏重ではなく、「自分で学び、考える力」を養うことが求められます。そんな中、子どもたちに伝えたいこと、身につけてほしい「ちから」とは何ですか。

  • 学生と中江さん写真

廣井 失敗しても立ち止まらず、互いに励まし合って進んでほしい。私自身は、少人数制で先生との距離が近いこの大学のような、温かい雰囲気の教室を作りたいですね。

中江 もともとは人と話すのが苦手でしたが、「人と5分話すこと」を続けるうちに、次第に会話が苦手でなくなり、他人といい関係が築けるようになれました。話しかけられるのを待つのではなく、自分がまず踏み込むことで、思いがけない世界が広がっていくことがあります。
 教育の基本は対話。子どもたちはもちろん、彼らの可能性を伸ばせる立場となる皆さんにもぜひ、積極的に色んなことに挑んでほしいと思います。


 常磐会学園大学は、教員や保育士をめざす学生のための4年制大学です。免許の取得はもちろん、「海外保育留学」などのプログラムが充実し、最新の設備が整った実践室(実際の教室や保育室を再現した教室)での実習活動、少人数によるきめ細かな指導などにより、1人1人の夢の実現をサポートしています。

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