研修の実施例

オンライン講義で留学生の就活を支援

「SUCCESS―Osaka」

 「新聞のちから」委員会は、8月27日、関西の大学で学ぶ留学生向けに、就職支援のオンライン講義を実施した。文部科学省委託事業の留学生就職促進プログラム「SUCCESS―Osaka」の一環。2020年に地域戦略部の紹介で初めて実現し、留学生から「日本語の言葉の選び方の重要性を理解できた」「就職活動で役に立ちそうです」などと好評だったことから、2回目の開催となった。

 講義は43人の留学生が自宅のパソコンなどから参加した。

 留学生全員が自宅で読売新聞を1か月間購読し、関心のある記事を毎日スクラップして、講義に臨んだ。編成部経験の長い瀧上和世講師から、新聞の見出しのつけ方の秘訣を学び、情報収集と、自分を売り込むためのノウハウをしっかり学んだ。

 その後、学生は4~5人のグループに分かれ、新聞記事を使って自己PRに挑戦した。最後はグループ代表が成果を発表。関西大学3年で、中国出身の周楡淞(シュウ・ユウショウ)さん(22)は、アルバイト先の不動産業者で、Webを使った情報発信に取り組み、売り上げを増やした経験を流暢な日本語で紹介。いずれも中身の濃いプレゼンテーションが続いた。

 関西大学国際部で「SUCCESS―Osaka」の推進担当コーディネーターを務める吉田圭輔さんは「外国人留学生はふだん、日本の情報を活字で見るという機会は非常に少ない。このプロジェクトを通じて、日本を知るというプロセスが非常に重要だ」と指摘する。とくに、新聞を読むことで「大学で学ぶ日本語が実際の時事問題でどう使われているか学べる。日本を知るだけでなく、好きになることで、『日本で成長したい』というモチベーションにつながると期待している」と話している。

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